用語辞典

FRPとは?

繊維で強化したプラスチックを繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)と言います。FRPは当初、熱硬化性プラスチックをマトリックスとして用いたものが開発されので、それをそのままFRPと表現し、熱可塑性プラスチックをマトリックスとして用いたものをFRTP(Fiber Reinforced Thermoplastics)と表現して区別しています。また、強化繊維の種類によっても区別され、ガラス繊維により熱硬化性プラスチックを強化したものをGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)、熱可塑性プラスチックを強化したものをGFRTP(Glass Fiber Reinforced Thermoplastics)と言います。さらに、強化繊維をして炭素繊維を使用したものをCFRPおよびDFRTP、ボロン繊維を使用したものをBFRPおよびBFRTP、アラミド繊維を使用したものをKFRPおよびKFRTPと言います。しかし、繊維強化プラスチックとして代表的なGFRPとGFRTPを単に、FRPおよびFRTPと言う場合が多いです。FRPは、高強度・高剛性の繊維と軽量のプラスチックを複合化することで、軽くて高強度・高剛性という特徴があります。FRPは、高強度・高剛性という特徴から、重量軽減が課題となる分野に適した材料といえます。

1.FRP成形法の特徴

FRP成形法の特徴は、マトリックスの性状やガラス繊維の形態などに大きく左右されるが、ここでは、一般的な特徴をまとめました。

1)低い圧力で成形可能

付加重合反応により硬化する樹脂の場合、硬化反応時に副生成物の発生を伴わないため、成形圧力が低くても成形可能であり、必ずしも2枚の型を閉じる方法でなくてもよい。常温から50~60℃の成形では、一方の型のみ使用し、接触圧による成形も可能です。

2)常温での成形可能

不飽和ポリエステルなどは、硬化触媒や促進剤を選択することにより、常温でも硬化します。

3)型費用が安い

接触圧成形も可能であるため、金型に限らず、樹脂製、アルミ製などの簡易型で成形できます。

4)成形方法が多様

常温での接触圧成形法から加熱加圧成形まで、形状、性能、生産量に合った多くの成形法があるため、成形品形状、必要な性能、生産量などの条件に最も適した成形法を選択することができます。

5)大型成形品の成形ができる

成形機を使用しない接触圧成形も可能であるため、舟艇、ボート、タンクなどの大型成形品の成形が可能です。

2、FRP成形法の分類

1)接触圧成形法

接触圧成形法とは、主に常温硬化型樹脂を用い、樹脂を含浸させたガラス繊維を型内に積層し、そのまま室温付近の温度で放置して硬化させる成形法をいう。無圧成形とも呼ばれている。FRP製品の半分弱は接触圧成形法により成形された製品であり、設備費が安く、製品の大きさに制限がないのが特徴であり、ボートや浴槽などに応用されている。接触圧成形法には、すべて人手だけで行うハンドレイアップ法と、これをやや機械化したスプレーアップ法がある。なお、これらの成形法では、あらかじめ型に着色した樹脂を塗布しておき、これをゲル化させた後、積層成形する成形法がとられている。この手法をゲルコート法と呼び、ガラス繊維を含まないこのゲルコートが成形品の表面層になる。また、型材料には、木材、石こう、樹脂などが使用可能とされているが、ほとんどの場合、樹脂型である。

1)-1ハンドレイアップ法(HLU法)

 成形型として雌型あるいは雄型のいずれか一方を使用する。型にゲルコート用樹脂を塗布し初期硬化後、ガラス繊維をゲルコートの上に装着し、刷毛やロールを用いて硬化触媒を含浸させる。つづけて、再びガラス繊維を積層し、硬化触媒を混合した液状樹脂を含浸させる。この操作を成形品が目的の厚さになるまで繰返す。その後、室温あるいは40~60℃の硬化炉内で硬化させた後、離型する。強化材は、要求される製品の強さに応じて、チョップドストランドマットなどのガラス繊維マットやガラスクロスなどの織物を使用する。液状樹脂には不飽和ポリエステルのスチレン溶液、硬化触媒にはメチルエチルケトンパーオキサイド、硬化促進剤にはナフテン酸コバルトが一般的である。成形可能なサイズには特に制限はないが、大きいものとしては25m程度の船がある。ハンドレイアップ成形法の長所として、①型が樹脂型でよく、安価に製作できる、②成形品のサイズに制限がない、③形状の自由度が大きい、④ゲルコートにより、表面の美しい製品が得られる、などが挙げられる。一方、欠点として、①製品の品質が作業者の熟練度により変わりやすい、②仕上げ面が型に接した片面だけで、他面は良くない、③ガラス繊維含有量に限界があるので、強度がやや劣る、④寸法精度が劣る、⑤手作業であるので労務費が高くつく、⑥スチレンモノマーの揮発やガラス繊維の飛散による作業環境の悪化、などが挙げられる。応用製品例として、浴槽、浴室ユニット、浄化槽、モータボート、ヨットなどがある。

スプレーアップ法(SUP法)

 樹脂型にゲルコート用樹脂をスプレーし、初期硬化させた後、この上にスプレーアップ機によってロービングを切断したチョップドストランドと、硬化触媒を混合した樹脂を吹付け、樹脂でしめらせたガラス繊維の層を形成させる。その後、脱泡ロールによりガラス繊維への樹脂の含浸と脱泡を行い、硬化後、ハンドレイアップ法と同様に離型する。本成形法は、品種が少なく、ある程度生産量のある場合に適し、成形品のサイズも小型のものより30cm角以上の製品に適している。スプレーアップ法用の樹脂は、基本的にはハンドレイアップ法用と同様である。また、強化材はロービングに限られている。スプレーアップ成形法の長所として、①強化材として安価なロービングを使用するため、材料費の低減になる。②ガラス繊維の裁断や積層の必要がないため、工程数の低減になる。③装置が比較的安価である、などが挙げられる。一方、欠点として、①製品の品質が作業者の熟練度によりハンドレイアップ法と比べてやや粗雑になる傾向にある、などが挙げられる。しかし、熟練者が成形した場合にはハンドレイアップ成形品と全く変わらない製品が得られる。応用製品例もハンドレイアップ法と同様である。スプレーアップ装置の種類は多いが、大部分のものには樹脂タンクと触媒タンクがあり、加圧によって樹脂および硬化触媒をガンに送り、吹付け時に両者を空中で混合させるようにしている。また、ロービングカッタはガンに取付けられており、ここで切断されたガラス繊維は樹脂や硬化触媒とともに型に吹付けられる。

接触圧成形法の問題点

 以上述べた接触圧成形法は一見容易に見えるが、商品を量産するとなると問題点も多い。これらの問題点については以下の通り。

ゲルコート

 成形品の表面層として、外観の向上およびFRPの保護を目的として塗布する。ゲルコートの塗布厚さは経験的に0.4mm前後がよいとされており、これにより厚い場合にはガラス繊維を含有しないためクラックが入りやすく、でき上がったFRP成形品の強度が低下する。また、薄すぎた場合にはゲルコートの目的を果たさない。一般にはスプレーアップ法と同様に双頭式のスプレーガンを用い、均一な厚さになるように塗布する。

積層時の脱泡

 積層成形品に気泡が混入すると強度は著しく低下する。このため、ハンドレイアップ法やスプレーアップ法では気泡が混入しないよう、含浸時に注意して脱泡を行う。また、ガラス繊維に対する樹脂の使用量が少なすぎたり、樹脂の粘度が低すぎても脱泡後空気が侵入し、製品の強度が低下する場合が多い。一般に使用されるガラス短繊維マットの含有量は25~30重量%付近が適当で、樹脂の粘度は1~2Pa・sが適当とされている。

離型剤

FRPの型を用い、その上にFRPを成形するのであるから、離型剤なしでは両者が接着してしまいます。離型剤には離型効果のほか、型表面の光沢を損なわないことやゲルコートをはじかないことなどが要求されます。離型剤には固形ワックスやシリコーンなどを石油系溶剤で練り合わせたワックスタイプのものと、ポリビニルアルコールを水およびアルコールの混合溶液に溶かした溶液タイプ(このものは塗布後フイルムを形成するので、フイルムタイプとも言う)とがあります。ワックスタイプは型表面の光沢を損なわない特徴がありますが、厚塗りするとゲルコートをはじく傾向があり、また、フイルムタイプはゲルコートをはじきませんが、成形品の光沢がやや悪くなります。一般にはワックスタイプをすり込むように塗布して使用しています。金型を加熱して成形する際は、フッ素離型剤を噴霧します。

FRP型

 通常は木型を用い、製品の成形と全く同様にゲルコートを塗布し、さらにハンドレイアップ成形してFRP型がつくられる。ただし、型用としては容易に変形したり、ゲルコートにクラックが入ったりしないように相当丈夫につくっておく必要がある。例えば浴槽の場合、製品厚さは3~4mmであるが、型厚さは10mm以上が必要で、さらに裏面を鋼材などで補強したものが用いられている。型表面の光沢は製品に写され、製品の光沢を左右することになるので、型表面の研磨は入念にしなければならない。また、型面の光沢化は離型を容易にするためにも必要である。

低圧成形法

接触圧成形法の改良技術として、1MPa以下の比較的低圧で成形する方法で、接触圧成形法の種々の課題解消を目的として開発されたものである。

真空バッグ法

ハンドレイアップ法の改良技術の一種であり、成形品の表面平滑性の向上や、ガラス繊維含有量の増加などを目的とした成形法である。ハンドレイアップ法と同様に型の上でガラス繊維に樹脂を含浸積層し、その上をポリビニルアルコールやセロファンなどのフイルムで覆い、フイルムと型をクランプする。さらに、その間隙を真空ポンプにより減圧にし、フイルムを積層面に密着させ、大気圧で強力に脱泡を行う。長所として、①型面ばかりでなく、バッグに接触した面も平滑である、②ガラス繊維含有率が大きくなり、空洞率が低下し、機械的強度に優れる、③ゲルコートも可能であり、コアを中間層とするサンドイッチ構造品も成形できる、などが挙げられる。一方、欠点として、①製品の品質が作業者の熟練度により変わりやすい、②手作業であるので労務費が高くつく、などが挙げられる。一般民需用製品に応用されている例は少なく、潜水艦部品などの軍需用や航空機レードームなどの特殊な用途の製品に応用されている。

加圧バッグ法

これもハンドレイアップ法の改良技術である。真空バッグ法が大気圧で加圧するのに対し、本法では、さらに高圧でバッグ面を加圧する。雄型の上に、ガラス繊維に樹脂を含浸し積層する。次に、その上にゴム製のバッグを置き、バッグと型と圧力保持版とをクランプし、圧力保持板とバッグの間に空気あるいは蒸気を送り、加圧しながら硬化させる成形法である。長所として、①アンダーカットのある製品の成形も可能である。②内面側も平滑である。③ガラス繊維含有率が大きくなり、空洞率も低下し、機械的強度に優れる、④100℃近くまで加熱することにより、成形サイクルの短縮が可能である、などが挙げられる。一方、欠点として、①雌型を使用する成形に限られる、②製品の品質が作業者の熟練度により変わりやすい、③設備が比較的高価で、成形品別に専用化する必要がある、④大きい製品の成形には不向きである。などが挙げられる。ヘルメットの成形には、以前から実用化されている。

オートクレーブ法

加圧バッグ法の変形であり、オートクレーブによって圧力をさらに高くしたものである。型の上で、強化材に樹脂を含浸しながら積層した後、ゴム製のバッグをかぶせる。型とバッグをクランプし、この一式をオートクレーブの中へ移し、加圧加熱下硬化させる。真空バッグ法と併用する場合には、バッグと型の間隙を減圧しながら、加圧するため、さらに空洞の少ない品質の優れた製品が得られる。しかし、オートクレーブを使用するため、設備費が高価で、作業工程が増え、成形品の大きさがオートクレーブの大きさに限定されるという欠点がある。現在、先進複合材料(アドバンストコンポジットマテリアル:ACM)の成形に、真空バッグ法、加圧バッグ法と併用して応用されている。製品例は軍需部品や航空機部品などの特殊用途に限られ、民需用途は少ない。

レジンインジェクション法(RI法、RTM法)

 ハンドレイアップ法やスプレーアップ法の大きな課題、すなわち、①製品の品質が作業者の技術によって左右される、②スチレンモノマーの放散により作業環境が悪くなる、という点を解消した成形法である。まず、樹脂型にプリフォームしたガラス繊維をセットし、雌雄型を一体に閉じ、クランプする。次に、型の中央部にあけた注入口から樹脂液を1~5×10⁵Paの圧力で注入し、型内のガラス繊維に含浸し硬化させる。なお、注入時、型内を減圧にしておくと、樹脂液のガラス繊維への含浸性や脱気性が改善される(減圧注入成形法)。本法は、Resin Injection Method の頭文字からRIMと略されることがあるため、反応射出成形のS-RIMと混同されることがある。S-RIMとの混同を避けるために、本法をレジントランスファ成形(Resin Transfer Molding)と表現し、その頭文字からRTM法と表記される場合もある。RI法(RTM法)は、①両面平滑で品質の優れた成形品が得られる、②コアやインサートを有する成形品の成形が可能③作業環境が良い、④成形時間の短縮が可能であるという長所がある。しかし、トリミングによるロスが大きいことや、マッチドダイ成形法と比べて生産性が劣るという欠点がある。ボート、ヨット、サーフィン、乗用車外板やエンジンフードなどの自動車部品、JR客車の天井パネルや地下鉄車両のドア框などに応用されている。

高圧成形法

 金型を用いて1~30MPaの高圧で成形する方法である。

マッチドダイ法

 成形品周囲の雄型と雌型が噛合う部分に、ピンチオフ部(食切り部)を持つ特殊な金型(マッチドメタルダイ)を用いることからこの名称がある。ハンドレイアップ法とともに古くから成形法で、1970年代前半にSMC法が開発されるまでは、多くの製品に応用された。現在でも、パネル水槽、浴槽、マンホール用蓋など機械的強度が必要とされる構造材的製品に実用されている。プレス機に取付けられた100~130℃に加熱した金型に、ガラス繊維のプリフォーム(予備成形品)あるいはマットをセットする。ガラス繊維は成形品の寸法よりもやや大きくし、ピンチオフ部に噛込むようにする。ガラス繊維として、プリフォームを使用する方法をプリフォーム・マッチドダイ法、マットを使用する方法をマット・マッチドダイ法と言う。ガラス繊維のプリフォームは予備成形機に取付けた雄型と同じ形状のスクリーン上に、ロービングを25~50mm長のチョップドストランドに切断しながら、同時に加熱硬化型のアクリル系や不飽和ポリエステル系のバインダーを散布した後、硬化させてスクリーンから取外して得られる。このようにして、作製したガラス繊維上にベンゾイルパーオキサイド(BPO)のペーストを硬化触媒として配合した不飽和ポリエステルを流し、金型を閉じて加圧加熱することによって硬化させる。成形品は型からはみ出ているガラス繊維を引張って取出す。マッチドダイ成形法の長所として、①製品の強度が優れ、成形品全体が均一である、②成形品の両面が平滑である、③インサートや自動化が可能である、④特に、プリフォームを用いた場合、成形品の肉厚の変化が可能であることが挙げられる。しかし、複雑な形状の成形は困難であり、成形品の大きさも限られている。

SMC法

 SMC(Sheet Molding Compound)とは、樹脂、強化用繊維および各種充てん材を複合化したシート状の成形材料のことであり、圧縮成形により賦形する。後述するBMC製品の約30%がSMC法およびBMC法で成形されている。FRP成形法に共通する欠点である作業性の悪さを改善したもので、用途の拡大に伴い技術開発も著しく、今後さらに大きな発展を遂げることが期待されている。用途は浴槽、バスフロアなどの住宅関連製品、フロントエンドパネルなどの自動車部品、パラボラアンテナやヘリコプタ格納車などの航空・通信機器、コンピュータ端末機ハウジングなどである。SMC法は、SMCの製造工程とプレス機による成形工程とに分けられる。

SMCの製造工程

 基材にはガラス繊維マットを用いることもあるが、量産ではロービングを用いる。まず、ポリエチレンフィルムの上にロービングをカットしながらチョップドストランドとして落下させ、次いで、硬化触媒(BPOなど)、低収縮剤(PMMAなど)、充てん材(炭酸カルシウム、クレーなど)、増粘剤(酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムなど)および顔料などを混合したペースト状の樹脂(不飽和ポリエステル)を均一な厚さに供給し、さらにその上からポリエチレンフィルムをかぶせて加圧ロールで脱泡後、加熱炉で増粘させ、一方のポリエチレンフィルムを剥いで巻取機で巻取る。SMCは硬化反応が進行しないように冷暗所に保管する。

SMCの成形工程

 成形品の形状にほぼ合せてSMCを裁断した後、ポリエチレンフィルムを剥がし、これを圧縮成形機の金型内に供給して加熱下、圧縮成形する。SMC法の長所として、①成形性が優れ、形状の自由度が大きい。②表面が平滑で、光沢のある成形品が得られる。③ガラス繊維の破損がなく、物性が優れている、④生産性が高く自動化できる。などが挙げられるが、一方、SMCの保管条件が厳しいという欠点がある。

BMC法

 BMCは塊状成形材料(Bulk Molding Compound)を略したものであり、BMCの製造工程に分けられる。

BMCの製造工程

 不飽和ポリエステルなどの液状樹脂、硬化触媒、促進剤、低収縮剤、充てん材、増粘剤、ガラス繊維および顔料などを、ニーダあるいは連続混練器を用いて常温で混練して得られるパテ状の成形材料をBMCと言う。BMCは一定の大きさのタブレットにすることもある。

成形工程

 得られたBMCは、射出成形機、圧縮成形機あるいはトランスファ成形機を用いて成形する。射出成形は、BMC専用の押出しプランジャ付きの射出成形機を用いる。トランスファ成形では、プランジャにより一定量のBMCを金型内へ押出し硬化させる。BMC成形法の長所として、①肉厚変化が可能で形状の制限がない、②寸法精度が高く表面平滑性の良い成形品が得られる。③材料費、成形費とも安価である、などが挙げられる。一方、欠点として、①機械的強度が低い、②薄物成形ができない、などが挙げられる。応用製品例としては、フラワーボックスや洗面台などの住宅機材、電動工具やVTR部品などの電気構造部品、スピーカボックスなどの音響機器部材などがある。

連続成形法

フィラメントワインディング法(FW法)

 FW法は、ガラス繊維を切断することなく連続繊維の状態で使用し、成形することが最大の特徴であり、ガラス繊維の強度を最大限に発揮する成形法である。今日では、パイプ、タンク、ボンベなどの分野で小

・バッチ式

 バッチ式の基本的成形工程は、①マンドレルの準備、②マンドレル上への樹脂を含浸させたガラス繊維の巻付け、③室温あるいは高温での硬化、④離型、⑤端部のトリミング、の各工程より成っている。本方式を用いると、ガラス繊維の巻き方を、パラレル巻き、ヘリカル巻き、ポーラー巻き、レベル巻きなど各種パターンで行うことが可能であるが、生産性が低く、コスト高になるのが欠点である。型品から大型品まで用途の拡大が図られている。成形方法は、バッチ式と連続式の2方式に分類される。

・連続式

 連続式は、バッチ式の欠点を改良する成形法である。スチールベルト付きのマンドレルを使用し、材料の巻付け、硬化、カットを連続的に行う方式であるため、大幅な工程数の減少となる。しかし、設備費が高く、小ロットの生産には不向きである。また、ガラス繊維の巻き方は主としてパラレル巻きである。FW法の長所として、①FRP製品の中で最も比強度が大きい、②材質および方向性が均一、③自動化が可能、④ロービングを使用するため、材料費が安価である、などが挙げられる。しかし、製品形状が回転体に限られ、自動化装置に設備費が多くかかるという欠点がある。

引抜法(プルトルージョン法)

 長尺状強化材を引き揃え、樹脂含浸槽を通して硬化触媒混合樹脂を含浸し、フォーミング具を通して賦形し、つづけて加熱した金型を通して硬化させた後、引張機で連続的に引抜く成形法である。本法の特徴は、特に軸方向に強度の大きい製品が得られることであるが、少量生産には不向きである。平板や角柱などの構造部材、天井用ハリや建築用パネルなどの建築部材の製造に欠かせない成形法である。

連続積層法

 我が国のFRP製品の中で最も早くから製品化された波板は、当初ハンドレイアップ法や圧縮成形により成形されていたが、生産性の増加とともに機械化されたのが連続積層法である。その方法は、まず離型フィルムの上にロービングを切断したガラス繊維を落下させ、次いで中温(90~120℃)硬化用に調節した不飽和ポリエステルを注ぐ、さらにその上から離型フィルムをかぶせた後、ロールで脱泡を行い、フォーミング具で賦形し、そのまま硬化炉の中に通して硬化させる。本成形法の特徴として、断面の形状に自由があり、離型フィルムにエンボスや艶消し品を用いることにより表面加工パネルの成形も可能であることが挙げられる。応用製品例として、波板、平板、コンテナ、パレット、各種パネルなどがある。

FRTPの成形法の特徴と分類

 ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアセタールあるいはフッ素樹脂などの熱可塑性プラスチックにガラス繊維や炭素繊維などの強化繊維を配合し、射出成形や圧縮成形などにより高強度成形品(FRTP)が得られる。また、マトリックスとしてポリアリレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホンなどのエンジニアリングプラスチックを用いることにより、耐熱性にも優れた成形品が得られる。

FRPの特徴

  • 軽量であり高強度
  • 着色が自由にできる(ベースになる樹脂の種類による)
  • 型費用が安い
  • 大きな製品の成形が可能

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